第6講

ヒント — これだけ知れば指示できる

ラチェットの核心は一文:機能追加のたびに hurl –test が通らないと次に進めない。 これがラチェット。

「完了しました」を信じるな。AIは楽観的。527個中40個だけやって「完了」と宣言する。数字で確認 — TODO が 0 なら終わり。それまでは終わりではない。

エージェントに:「tsma next を実行して、TODO の関数のテストを書いて。テストが通ったら tsma next で次の関数へ。All functions complete! が出るまで繰り返して。」


なぜこう指示すべきなのか

5つの原則

  1. 終了条件が機械的。 pass/fail。
  2. PASSは不変。 通った項目は再開されない。
  3. LLMは生成だけ。 何を修正するか、通ったか、次は何か、終わったか — 機械が決める。
  4. エージェントの終了判断権を剥奪。 LLMが言えば40。機械が言えば527。
  5. Verifierは決定論的でなければならない。

tsma — ラチェットの実戦ツール

エージェントが知るべきコマンドは1つ:tsma next。このコマンドがループ全体を駆動する。

527個の関数で検証

結果関数数割合
PASS (100%ブランチカバレッジ)24646.7%
DONE (ベストエフォート)28153.3%
TODO (未処理)00.0%

TODO が 0。 527個の関数すべて処理完了。

エージェントは死ぬ。進捗は生き残る。

tsmaは進捗を .tsma/session.json に永続保存。新しいエージェントが tsma next を打てば前の続きから。


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Reins Engineering 全講義

タイトル
第1講AIへの指示の仕方
第2講AIを信じない方法
第3講壊れないアプリ
第4講決定をコードの外へ
第5講手綱のあるAI
第6講通過したら固定する
第7講おべっかを逆手に
第8講エージェントの工場
第9講コードを超えた自動化
第10講データの法

根拠資料出典

  1. TDAD, ACM AIWare 2026 — 手続き的指示は回帰を悪化、具体的テストファイルを提供で回帰70%減少。